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よくあるご質問(FAQ)

JMOのヘルプデスクに寄せられたご質問を整理しFAQとして掲載しています。下記カテゴリメニューから関心のある領域に直接アクセスしてご利用ください。なお、FAQは主題領域により分類されていますので、類似の質問・回答が重複して異なる箇所に掲載されていることがあります。
  • MedDRA関係の組織
    IFPMAとは?

    国際製薬団体連合会(International Federation of Pharmaceutical Manufacturers & Associations)の略称で、 本部はスイスのジュネーブにあります。開発途上国の保健医療の向上を目的に活動している、世界的な非営利・非政府系組織です。IFPMAは、2018年までICHの国際的な事務局を担っていましたが、ICHの法人化に伴いその役割をICHに移管し、現在はMedDRA Management Committee(MC会議)の議決権を持たないオブザーバーとして活動しています。

    MSSOとは?

    Maintenance and Support Services Organization の略称で、MedDRAの国際的維持管理機関を指します。1997年7月にMedDRAがICHで合意された時(他のトピックのステップ4に相当)に附された条件として、この国際用語集については実利用が開始された後も適正な維持管理をすることが必要とされました。それを受けて、公開入札によって選定されたMSSOとIFPMA間(2018年よりIFPMAから法人ICH間)で契約締結後、1999年3月にMedDRAバージョン2.1が商用リリースされました。その役割は、MedDRAの維持管理、配布にとどまらず、用語集が医学的正確性だけでなくその整合性においても完全であり続けることに責任を有します。

    MSSOは、会員からの追加・変更要請の国際的な医学レビュー、ヘルプデスク、情報交換を促進するための国際的ユーザーグループ活動支援などを担うと共に、MedDRAとその適用に関する最新情報の発信元という役割も果たしています。

    JMOとは?

    Japanese Maintenance Organizationの略称です。MedDRAはMSSOで国際的に維持管理されており、JMOはMSSOのパートナーとして維持管理に協力し、日本語部分の維持管理と日本国内での伝達・配布を一任されています。JMO活動は、MedDRAがICH合意に達した後、厚生省(当時)と製薬協との協議の結果、(財)日本公定書協会(現在の一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団:略称PMRJ)内に設置することとされ、財団内のJMO事業部がその役割を担っています。

    JMB会議(MedDRA JMB会議)とは?

    MedDRA Japanese Management Boardの略称で、JMOの活動を監視するための委員会組織です。委員は厚生労働省、製薬協および日薬連の代表者で構成されています。JMOの活動に関して協議が行われ、その結果はMedDRA MC会議に報告されます。

    BRP会議 (Blue Ribbon Panel 会議)とは?

    ブルーリボンパネル(BRP)は、MSSOがMC会議の了解を得て開催する会議で業界や規制当局のMedDRA専門家が、ユーザーコミュニティを代表して、MedDRAに関する主として技術的な課題やMedDRAの難題について議論し、提言を行う場です。会議はICH各地域の専門家をパネリストとしたパネルディスカッションの形式で行なわれます。BRPは、ユーザーからのフィードバックにより、ICH MedDRA MedDRA MCの検討のために、幅広い議論とその結果としての提言の必要性が示された場合に開催されます。パネルメンバーはMSSOによって選出され、BRPは聴衆(オブザーバー)として参加を希望するユーザーにも開かれてます。

    会議の検討結果はMSSOからMedDRA MB会議に報告され、必要な施策が決定され、具体化されます。

    第一回が2003年に「MedDRAの対象範囲」、第二回が2004年に「修飾語」、第三回が2005年に「MedDRA用語と製品表示」、第四回が2006年4月に「CTCAEとのマッピング」、第五回が2006年11月に「MedDRAの中間階層用語の見直し」、また、第六回は2009年5月に「MedDRAのバージョン管理および年1回のバージョン更新」について検討され、2011年4月に開催された第七回では「SOC新生物の見直し」について検討されました。 第八回が2014年4月に「国際的な医療・規制用語集としてのMedDRAの範囲をどのように定義するか、また、新たなトピック領域への拡張の可能性に関する問題にどのように対処するか」が議論されました。第九回は2020年9月、COVID-19の世界的な拡散のため、バーチャルミーティングが開催され、「MedDRAと情報技術(Information Technology)」について検討されました。MSSOが既存のソフトウェアツールの更新、新しいITツールやサービスを計画する際に検討すべき技術に関する提言を行うためインプットとして活用される予定です。                               なお、Blue Ribbon Pannelに関する記事をMSSO Websiteから閲覧可能です。

    MedDRA 会議(MB会議、MC会議)とは?

    MedDRA MB会議は、MedDRA Management Board の略称。2018年までICHの枠組みの中でMSSOの活動を監視するため運営されていた委員会であり、この委員会のメンバーはICH6スポンサー(日米EUの規制当局と製薬企業団体)および英国とカナダの規制当局の代表で構成されていました。2018年のICH総会よりMC会議(MedDRA Management Committee)は、ICH が標準化した医学用語辞書である MedDRA の方向性について全体的な責任を負う。同委員会は、MedDRA の開発、維持管理、配布の役割を担う MSSOの活動を監督する。運営委員会は、ICHの6グループ(EC、EFPIA、MHLW、JPMA、FDA、PhRMA)、および英国MHRA(Medicines and Healthcare products Regulatory Agency)、カナダ保健省(Health Canada)、世界保健機関(WHO)[オブザーバー]で構成されている。決定事項はICHの運営委員会に報告されますが、MC会議がMedDRAに関する事項の最終決定機関です。

    MedDRA External Expert Panel(MedDRA外部専門家会議)とは?

    MedDRAのメンテナンスの課題について検討するために、MSSOが外部の意見を聞くためMSSO以外の専門家を組織して開催される会議です。登録メンバーは日米EUの規制当局および産業界からMSSOの要請を受けて専門家で構成されています。

     当初は用語のメンテナンス課題が中心でしたが、ブラウザーの開発なども協議されています。主としてMSSOが提示した問題に関して、電子メールおよびWeb会議で意見交換をして結論を得ています。その結果は、MedDRAのメンテナンスに反映されると同時に、必要に応じMC会議での了承を経て、MedDRA用語の維持管理に反映されます。

  • MedDRAおよびMedDRA/Jの内容
    MedDRAとは?

    MedDRAは、Medical Dictionary for Regulatory Activities の略称で、医薬品に関連する国際間の情報交換を迅速かつ的確に行うため、国際的に共通する用語集として医薬品規制調和国際会議(ICH: International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use)での検討を経て開発された医学用語集であり、SOC(器官別大分類)、HLGT(高位グループ用語)、HLT(高位語)、PT(基本語)及びLLT(下層語)の5階層構造を有する医学用語集です。

    MedDRAの知的財産権はICHが保有し、MSSO(Maintenance and Support Service Organization)が契約し維持管理と配布を行っています。JMOはMSSOと契約し、MSSOの維持管理活動に参画し日本語部分の維持管理と日本国内の契約利用者の維持管理を行っています。


    MedDRA/Jとは?

    MedDRA/J(ICH国際医薬用語集日本語版)とは、MedDRAの英語版とそれに対応する日本語が対になったものです。

    MedDRA/Jは医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団に設けられたJMO(日本におけるMedDRAの維持管理機構;Japanese Maintenance Organization)が、MSSOが常時継続して行うMedDRAの英語版の更新作業に協力すると同時に、対応する日本語を加えたMedDRA/Jを作成し、JMO会員に提供しています。

    MedDRA多言語にはどのような言語があるのか? またその入手方法は?

    MSSOが現在提供している多言語版は、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、イタリア語、チェコ語、中国語、ハンガリー語、ロシア語、韓国語、ブラジルポルトガル語、スウェーデン語、ラトビア語、ギリシャ語、ポーランド語、アラビア語、エストニア語、フィンランド語、クロアチア語、リトアニア語、およびアイスランド語です。

    MSSOが提供するこれらの翻訳言語版は、該当する言語の表記のみが格納されたファイルで構成されています(ファイル形式は英語版と同一で、英語の表記は格納されていません)。

    コア会員の方が多言語版の利用を希望される場合は、MedDRAリリースデータ(会員限定ページ)からご入手ください。

    本データは、バージョン毎にパスワード付でZIPされています。“JMO会員セルフサービスシステム”からご希望バージョンの“MedDRA解凍パスワード”をご取得ください。


    MedDRA/JとMedDRA多言語版との違いは?

    MedDRAの多言語版は英語を各言語に置き換えたものとして提供されているのに対し、MedDRA/Jは英語版を構成している12のASCIIファイルに日本語の記述を収載している6ファイルを加えて構成され、日本語と英語を対比して使用できるバイリンガル版として提供されています。日本語のファイルには漢字表記、カナ読み(最大3つ)が収載されており、LLTにはこれに加えて日本語カレンシーフラグが追加されています。


    MedDRA/Jを利用して医薬品名のコーディングができるか?

    薬剤名称はMedDRAの対象とはされていません。従って、医薬品名をコーディングすることはできません。

    よく使用される略語でMedDRAに含まれていないものがあるが何故か?

    MedDRAには、いくつかの略語が存在しますが、MedDRAに含まれる用語は、国際的に通用するものでなければなりません。

    従ってPT以上ではフルスペルの用語を用いることが原則です。略語は地域や使用される領域などによって異なる意味を指す場合がありますので、国際標準の用語としてMedDRAに取り込むか否かは慎重に判断されます。


    MedDRAの英語のスペリングには英国スペルと米国スペルがあるが、その分類基準は?

    MedDRAは国際医薬用語集として開発され、英語版には英国スペルと米国スペルが共に収載されています。MedDRAは、英国医薬品庁MCA(Medicines Control Agency)*が医療データベースで使用していた辞書のオリジナル構造と内容をベースに開発が開始されたことから、MedDRAのPT以上では英国スペルが採用されています。このため、米国スペルの用語はLLTとして配置されています。

    *現在はMHRA:Medicines and Healthcare products Regulatory Agency

    MedDRA用語にあるノンカレント(英語版/日本語版)とは何か?また、その違いは何か?

    MedDRA用語のカレンシーフラグ(カレントY、ノンカレントN)は、英語版や日本語版、日本以外の多言語版全てに付されています。英語と日本語以外の言語のカレンシーフラグは常に同じです。英語のカレンシーのカレントYは使用されるバージョンで使用可能な用語であり、ノンカレントNは当該バージョンではコーディングに使用できない用語として付与されています。つまり英語のノンカレント用語とは、MedDRAのルールと規定に適合しない用語のことです。ノンカレントのフラグが付けられた用語は、複数の概念を有する用語、曖昧または不明確な用語であり、多くはICD-9、WHO-ART、COSTARTなどの他の医学辞書からMedDRAに取込まれた用語です。またノンカレント用語は過去データを移行・参照する際の便宜を考慮してMedDRAに収載されていますが、新規のデータ入力には使用しないとされています。

                                                                一方、日本語版のカレンシ―フラグは、英語、他の言語のカレンシーフラグと付与ルールが異なりますので注意が必要です。

    複数の同義語が存在する英語表記の用語を日本語でマッピングする際、同一の訳(日本語表記)しかないなどが原因となって、和訳すると同一の日本語表記となってしまうMedDRA用語が存在します。そこで、例えば、英語と米語の記載表現が異なる倒置用語(形容詞と名詞の順が異なる対になっている用語)は、一定のルールと医学辞書などの調査結果などを踏まえて、設定したルールに基づき最適なLLT用語を日本語カレントY用語とし、その他の同一の日本語の用語はノンカレントN用語としています。

    これは、MedDRA/Jユーザーが用語選択する際、悩まず同じ用語が選択できるように配慮した処置です。以前、当局へ副作用等報告する際の副作用名には、日本語のカレントY用語を使用する旨が記載された厚生労働省事務連絡「ICH国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J)の使用について」が発出されましたが、その後、海外からの個別症例安全性情報(ICSR)などの情報のコーディングの際の利便性から、「E2B(R3)実装ガイドに対応した市販後副作用等及び治験副作用等報告について」の一部改正通知により「英語表記用語のカレンシ―フラグがカンレントYであれば、日本語表記のカレンシーフラグがノンカレントNであっても使用差し支えない」と変更されました。なお、英語のカレンシーフラグがノンカレントNの日本語表記用語は使用できません。

    MedDRA内の数字コードはどのようにして割り当てられるのか?

    MedDRA内の数字コードは、辞書に最初に組み込まれた用語に対して原則的にアルファベット順に割り当てられていたが、MedDRAの新用語追加、構造改編等のメンテナンス開始以降は、新用語が追加されるに伴い数字コードは順次割り当てられています。

    従って、MedDRAの数字コードは特に意味は持っておらず、ICD-9のような分類体系に基づくコード付与とは異なります。

    MedDRAコードは異言語コミュニケーションにとって極めて重要ですが、数字コード自体には、新しく追加された用語の追加時期を知ることができる以外には特別の意味は持っていません。


    プライマリーSOCはどのようにして割り当てられているのか?また、それを変更することはできるのか?

    プライマリーSOCはMedDRAルール(MedDRA手引書を参照)によって割り当てられます。SOCの原則ルールを下記の通り紹介いたします。

    ①3つのSOC-臨床検査(Investigations)、社会環境(Social circumstances)、外科および内科処置(Surgical and medical procedures)-は、これらのSOCにリンクされる用語に対して常にプライマリーSOCとなります。

    ②原則として各用語はその事象の発生部位(器官別)のSOCがプライマリーです。

    但し、次のⅰ~ⅲについてはⅰ、ⅱ、ⅲの優先順位で、それぞれのSOCがプライマリーとなります。

    ⅰ. 先天性、家族性および遺伝性障害(Congenital, familial and genetic disorders)

    ⅱ. 良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む)(Neoplasms benign, malignant and unspecified (incl cysts and polyps))

    ⅲ. 感染症および寄生虫症(Infections and infestations)

    ③傷害、中毒、処置合併症の用語の大多数は、SOC;傷害、中毒及び処置合併症がプライマリーSOCとなります。

    ④投与部位、移植部位、注射部位の反応は、SOC;全身障害および投与局所様態がプライマリーSOCとなります。

    各PTのプライマリーSOCはMedDRAで予め割り当てられていますので、ユーザーがMedDRAでコーディングしたデータを集約する際に、ユーザーの都合によってプライマリーSOCを変更することは推奨されません。SOC毎の集計データ等の情報をする際、原則MedDRAのルールに則った集計がなされることで、世界水準での情報交換が可能となっています。

    しかし、研究等により内部的にセカンダリーSOCでの集計を観察したりする場合は、この範疇には当たりません。

    プライマリーSOCの変更を希望する場合は、用語の追加・変更要請の一環としてJMO(MSSO)に要請してください。

    日本語シノニムとは? その目的は?

    日本語は漢字、ひらかな、カタカナ、異字体などの種々の表記が可能であるため、複数の日本語表記の用語が同一の英語表記になる場合が多く存在します。しかしMedDRAは英語表記がユニークとなるよう管理されているため、MedDRA、MedDRA/Jにその複数の日本語表記の用語をMedDRAの正式な用語として収載することはできません。 そのような場合、MedDRAに英語として収載されているのにかかわらず、当該英語用語に対応する日本語表記が多様化している用語検索の際、適切な日本語表記用語の検索が困難な場合があります。そのため、MedDRA用語検索で指定する用語を英語に置き換えた色々な表記の日本語用語によって、検索対象用語を検索ツール等で検索できるように工夫が必要となります。

    「日本語シノニム」は、JMOが「日本語表記が異なる用語(一つの英語に対する同義語の日本語)」を対応するMedDRAの「英語表記のLLT用語」に関連付け整理した用語です。これらは日本独自にJMOが日本語シノニムとして整理し、MedDRA/Jユーザーが共有してMedDRA/J用語検索に使用できるよう、電子ファイルとして提供しています。このファイルが「日本語シノニムファイル」です。他のMedDRA多言語版には、検索の利便性を高めるその国独自言語のシノニム用語は作成されていません。

    「日本語シノニムファイル」には同義の日本語表記として、口語的表現、MSSOに同義語としての追加を拒絶された用語、汎用されているカタカナ表記と漢字表記、日本語変更履歴(例えば、現在の「認知症」に対応する「痴呆」)に係わる用語が収載されています。

    詳細は「MedDRA日本語版の独自ルール」を参照

    日本語シノニムの種別とは?

    「日本語シノニム」は、カテゴリー1と2の2種類に便宜上分類して整理しています。

    カテゴリー1は、厳密な定義の日本語シノニム(同義語)で、「日本語シノニム」のコードは“90”で始まる8ケタのコードで表されます。

    カテゴリー2は、異字体表記:漢字異字体、「かな」と「漢字」表記、「かな」と「カナ」表記、「ギリシャ文字」とその「カナ」表記などで、「日本語シノニム」のコードは“99”で始まる8ケタのコードで表されます。どちらも日本語カレンシ-フラグは「S」とされています。

    日本語シノニムファイルは、それぞれのカテゴリー別のファイルと両者を併合した3種類のファイルで提供されます。これは利用者がMedDRA/J用語選択の際に、必要な機能を選択できるように配慮したものです。

    シノニムの事例


    詳細は「MedDRA日本語版の独自ルール」を参照

  • MedDRAと他用語集
    MedDRAとCTC-AEとの関係は?

    CTC-AE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)は、米国国立がん研究所(NCI: National Cancer Institute)によって策定された有害事象(AE)共通用語規準で、抗癌剤などの臨床試験での有害事象評価に多用されます。一般的なGrade(重症度)は5段階に分類され、それぞれの有害事象について、Grade分類の詳細が定義されています。最新版はCTCAE v5.0です。日本語版は、JCOG(Japan Clinical Oncology Group)によって作成されています。現在「有害事象共通用語規準 v5.0日本語訳JCOG版」(略称:CTCAE v5.0 - JCOG)が公開されています。

    MedDRA/J との関係は以下の通りです。


    ・オリジナルCTCAE はv4.0 への改訂以降、Medical Dictionary for Regulatory Activities(MedDRA)に完全準拠している。

    ・オリジナルCTCAE v5.0 の初版はMedDRA v20.1 に対応し、その日本語訳の初版は日本語版MedDRA(MedDRA/J)v21.0 に対応している。            

    ・MedDRA/Jの日本語に対応している、有害事象名(CTCAE v5.0 Term 日本語)は本CTCAE v5.0 - JCOGで自由に変更することはない。有害事象名に対応するMedDRA/J の用語が変更された場合には、CTCAE v5.0– JCOG を改訂してJCOG ウェブサイトで情報提供されている。


     なお、CTCAE v5.0 - JCOG の修正・改訂履歴および対応するオリジナルCTCAE、MedDRA、MedDRA/J のバージョンは、「CTCAE v5.0 - JCOG の修正・改訂履歴および対応するオリジナルCTCAE、MedDRA、MedDRA/J のバージョン」に示されています。

    (http://www.jcog.jp/doctor/tool/ctcaev5.html) (2020.09)

    ICD-9/ICD-9CM/ICD-10は、MedDRA/J中に情報が格納されているか? また、ICD-10との関係は、現在どのようになっているか?

    ・MedDRAバージョン14.1以前は、ICHでMedDRA/Jを開発する際に「ICD-9/ICD-9CM」について一部MedDRAに取り込まれていましたが、MedDRAバージョン15.0以降は、ICD-9/ICD-9CMとの対応を行っておらず、またコードは格納されていません。 

    ・「MedDRAは、英語表記の桁長が最大100桁」に対して「ICD-9/ICD-9CMでは100桁を越える」の問題等がありバージョン14.1までにMedDRAのファイルに格納されていたICD-9のコード情報には、オリジナルのICD-9の用語と一部不整合性があることに注意が必要です。

    ・ICD-10に関しては、MedDRAが開発された当初はICD-10の用語を過去の用語集に一つとして包含する構想があり、検討されていたが、ICH MedDRA MB会議で作業量、必要性を勘案して対応作業は行わないとされました。

    ・MSSOは、2016年にICD-10の感染症の領域用語の約900語についてマッピングを実施しており、2020年9月現在、ICD-10とMedDRA間のマッピングについて、定期的にMSSOがリクエストを受けているが、一般公開に至っていません。

    ・完全なマッピングを検討するためにMedDRA MCが検討しています。

    医療機器のIMDRF用語とMedDRAとのマッピングは?

    2020年MedDRAとIMDRF(国際医療機器規制当局フォーラム)のAnnex E用語集(健康への影響-臨床徴候、症状および状態の用語とコード)間のマッピングの維持管理に関するICHとIMDRFの覚書(MoU)が最近締結されました。MedDRA MCは、 MSSOが、本MoUに従って2021年初頭のマッピングの更新をIMDRFと連携して活動することを確認しました。

    なお、医療機器のIMDRF用語集の翻訳版につきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のWebsite等をご参照ください。

    医薬品副作用用語集(WHOART/JART/COSTART/HARTSなど)は、現行MedDRA/J中にマッピングデータが収録されているか?

    ・ICHでMedDRAを開発する際に過去に汎用されていたいくつかの代表的な副作用用語集(WHOARTJART/COSTARTなど)からのデータの継続や変換を可能にするため、MedDRAバージョン14.1までは、MedDRAのAscASCIIファイル中にデータフィールドを設けて過去の用語集のコード(COSTARTの場合はシンボル)などが格納されていますが、MedDRAバージョン15.0以降からMedDRAのファイル中にWHOARTJARTなどのコードやCOSTARTのシンボルは、格納しないことになり、現在、それらの情報/データはMedDRAの取扱から除外されて格納していません。

    ・これらの過去の用語集との関連情報が必要な場合は、JMOが提供する「MedDRA/J Browser」にMedDRAバージョン14.1以前のファイルをインポートし、該当用語を右クリックして詳細表示をすることで当該用語の詳細データを表示させると、例えば、JART由来の用語であればJARTでの用語コードが参照できます。

    なお、JARTについては、原則として、JARTの英語を取り込んだ上で、当該英語にMedDRAとしてのルールに従って日本語表記が付与されました。そのため、用語によってはJARTでの用語(日本語)とMedDRA/Jの日本語表記が異なっているものがあります。

    全JART用語を原則としてMedDRAに取り込むように処理されたが、複数の用語が同一の英語表記になるJART用語は、MedDRAは英語用語をユニークとなるよう管理されているため、より妥当な用語のみが、MedDRAとして、その他の一部は日本語シノニムとして取り込まれています。

    MEDIS病名コード(再審査の疾病などの病名コード)とMedDRAのマッピングは?

    MEDIS病名コードとMedDRAとのマッピングテーブルは作成しておりません。またMEDIS病名コードはMedDRAに取り込まれておりません。

    ICD-11用語/SNOMED用語とMedDRAとのマッピングは?
    ・2020年9月現在、ICD-11とMedDRA間について、直接的な関連付けは、ICH MMC会議では行われていません。


    ・SNOMED-CTとのマッピングの現状は以下の通りです。

    ICHとSNOMED Internationalは、EUのInnovative Medicines Initiative(IMI)が資金提供するWEB-RADR2プロジェクトに参加しており、ヘルスケアデータベースまたは電子カルテと規制データベース間のデータ交換が容易になることを目指しています。

    2021年4月現在、SNOMED -CTとMedDRAの間の初段階の双方向のマッピングを公開しています。 


  • SMQ
    SMQsとは?

    SMQs は「MedDRA標準検索式(Standardised MedDRA Queries)」です。MedDRAで、コーディングされた ADR/AE などのデータベースから目的とする医学的状態(副作用など)を持つ症例を的確に検索・特定することを目的として、目的とする医学的状態を示す、または関連した MedDRA 用語を集め、用途にあわせグループ化したものです。ICH との契約により CIOMS ワーキンググループが共同で開発し、ICH の承認のもとMedDRA ユーザーに提供をしてきましたが、2019年より MSSO に維持管理が移行し、MSSO/JMO が提供しています。

    SMQs については「ICH 国際医薬用語集 (MedDRA) 手引書」および「MedDRA 標準検索式 (SMQ) 手引書」をご参照ください。

    JMOコア会員には、SMQ_contents.ascファイル、MedDRA 標準検索式 (SMQ) 手引書などの資料がバージョンアップごとに提供されています。

    リリース済みのSMQはどのようにすれば確認できるか?

    リリース済みのSMQはMedDRAバージョンアップ時に提供される次の資料で確認できます。

    「MedDRA標準検索式(SMQ)手引書」

    「MedDRA/J VXX.X改訂情報」

    「SMQスプレッドシート バージョンXX.X」

    「最新情報 MedDRA バージョンXX.X」

    また、「MedDRA/J Browser」あるいは「オンラインMedDRA/J検索ツール」などの検索ツールを用いても調べることが可能である。

    SMQの狭域検索“Narrow search”と広域検索“Broad search”とは?

    SMQに包含されるPT用語は、SMQの概念に合わせて、より標的とする概念と医学的状態に高度に関係する用語:狭域検索用語(Narrow Scope terms)を用いて症例を検索する方法を「狭域検索“Narrow search”」と呼んでいる。

    一方、関連する可能性のある用語(広義検索用語“Broad Scope terms”)を用いて関連する症例を検索する方法を「広義検索“Broad search”」と呼び、その検索結果には、全く関連がない症例が含まれ検索される可能性があります。

    SMQのアルゴリズムとは?

    SMQのアルゴリズムは、SMQによる検索精度を向上する目的で、SMQに格納された広域検索用語であるPT用語を種々のカテゴリーに区分してグループ化された用語を組合せて検索するする仕組で、この手法をアルゴリズム検索と称しています。

    アルゴリズムを用いた検索方法は、狭域検索と比し高い感度で多くの対象とする症例検索が可能となり、また広域検索と比較して絞り込んだ検索が可能となっています。

    例えば、「急性膵炎SMQ」は、広域検索用語が二つのカテゴリー(BとC)にグループ化されいる。カテゴリーBは臨床検査値に関連する用語リストであり、カテゴリーCは「徴候と症状」の用語リストです。

    「急性膵炎SMQ」のアルゴリズムは、カテゴリーA(狭域用語) or (カテゴリーB and カテゴリーC)で表されます。

    ※SMQでアルゴリズムを持つものは、階層構造を持ちません。

    SMQの階層構造とは?

    一部のSMQは、MedDRA本体の階層構造に類似した階層関係を持っている。SMQは最上位(レベル1)があり、下位のSMQはサブSMQとよばれ、階層毎にいくつかのグループを形成して構成されている。

    例えば、「造血障害による血球減少症(Haematopoietic cytopenias)SMQ」は、「造血障害による2種以上の血球減少症(SMQ)」 、「造血障害による赤血球減少症(SMQ)」、「造血障害による白血球減少症(SMQ)」、「造血障害による血小板減少症(SMQ)」という4つSMQ(サブSMQ)を持つ2階層で構成されています。

    原則として個々のサブSMQは単独でも利用可能ですが、それらの使用について個々のSMQによって特徴があるため、SMQを利用する際は「MedDRA 標準検索式 (SMQ) 手引書」を確認ください。

    ※SMQで階層構造を持つものは、アルゴリズを持ちません。

    SMQの階層構造の最大値に制限はあるのか? もし、あるのであれば、将来あるSMQの階層がそれを超える可能性があると予想しているか?

    現在のMedDRAファイルの構造は5階層のSMQを可能としています。現時点の最も深い階層は5階層です。ファイルの規格では最大5階層としていますが、構造的にはそれより大きな階層構造を持つことは問題ありません。

    SMQの構造と内容を参照するために何かツールがあるか?

    JMOが提供している「SMQ spreadsheetエクセルファイル」、「MedDRA/J Browser」あるいは「オンラインMedDRA/J検索ツール」でSMQの階層構造を含めた構造と内容を参照できます。

    規制上で、SMQを安全性評価に使用することが求められているのか?

    EUでは、EMA Good Pharmacovigilance Practices のModule VII Periodic safety update report および Module IX Signal management で SMQの使用が言及されています。http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/regulation/document_listing/document_listing_000345.jsp をご参照ください。

    SMQの開発とメンテナンスはどのように実施されているのか?

    SMQの開発およびメンテナンスは、2018年までは、ICHとCIOMS(国際医科学機構評議会)間での契約に基づき、CIOMS-WGが新規SMQの開発/メンテナンスが行われ、またMedDRAユーザーからの追加変更要請は、MSSOやJMOを通じてメンテナンスと行われていました。それらの成果物は、ICH MedDRA MC会議の承認を受け、MSSOによりSMQのASCIIデータ、SMQの手引書、SMQスプレッドシート等の関連文書(英語版)の作成が行われ、日本語版を除く多言語版がユーザーに提供されています(日本語版の作成提供についてはJMOが実施)。

    2019年以降は、新規SMQの開発/メンテナンスの業務がCIOMS-WGからMSSOへ移行され、現在、MSSOが中心となってSMQの維持管理が行われています。

    現在、MedDRAユーザーからのSMQの追加変更要請は、MSSOやJMOを通じてMSSO、JMOの検討を基にICH会議のMedDRA PtC WGによって検討され追加変更されています。

    SMQはどのように使用すればよいか?

    SMQは、MedDRAでコーディングされた症例データベースでのある特定の症状/症候を持った症例を、効率よく適確に検索・集計できる用にMedDRAのPTを中心にまとめられたものである。従って、ある特定の症例を検索して、それらをまとめ集計することによってシグナル検出等へ応用することができるようにまとめられています。

    SMQの特徴についてを理解するには、JMOより提供されているSMQに関連する資料(MedDRA 標準検索式 (SMQ) 手引書、SMQスプレッドシート、およびMedDRA/J教育研修資料)を参照のこと。また、「MedDRA標準検索式の開発と適正使用について」CIOMS SMQ IWG報告書(第二版2016)を購読することを推奨します。

    SMQのカテゴリー(アルゴリズム区分)とは?

    SMQのカテゴリーは、より当該SMQに合ったターゲットの症例等を効率良く、検索する目的で設置している。カテゴリーはSMQに格納されているPTを当該SMQの概念の特徴に合わせて、いくつかのグループ(カテゴリー)を作成したものです。

    このカテゴリーは、主にアルゴリズム式(カテゴリーの組み合わせ)に利用します。

    例えば、「好酸球性肺炎(Eosinophilic pneumoia)SMQ」では、三つのカテゴリーに分類している。つまり「好酸球性肺炎を示す特異的なPT用語」のグループをカテゴリーA、好酸球増加症の用語グループをカテゴリーB、肺炎を示す用語と非特異的なPT用語(PT「肺炎(Pneumoia)」とPT「筋肉痛(Myalgia)」)をカテゴリーCとしている。

    本SMQで提供されているアルゴリズムは、「カテゴリーA or (カテゴリーB and カテゴリーC)」です。

    SMQに関する追加変更要請はどのように行われるのか?

    SMQの追加変更要請は、MedDRAの用語の追加変更要請と同様に行うことができます。

    用語の追加変更要請のページから必要事項を入力、送信ください。

  • 関連情報および各国規制
    米国FDAのMedDRAの規制と利用状況は?

    市販後の安全性報告に関連してMedDRA使用を要請するガイドライン、FDAから提案(市販後副作用報告に電子報告を義務つける新規制が2009年8月に提案)されているが、未だに法令化されていません。MedDRAを利用したFDAへのADR/ADEの電子報告は、企業では、概ね実施されおり、FDAが公開しているFDA Adverse Event Reporting System (FAERS)のデータが利用可能になっている。また、CDISC標準による個別症例申請にMedDRAのような統制用語の規定が紹介されています。

     FDAガイダンス発行(2016年2月)”Guidance for Industry :Determining the Extent of Safety Data Collection Needed in Late-Stage Premarket and Postapproval Clinical Investigations” リンク:https://www.fda.gov/downloads/drugs/guidances/ucm291158.pdf

    EUでのMedDRA使用に関する規制は?

    MedDRAの利用については欧州、EU加盟国および利害関係国では、EU Legislation (Volume9A、Volume10など)に基づき、EMAが提供する各種のGVPのガイドラインで解説しています。

    ・個別症例安全性報告(ICSR)の作用/有害事象は、治験、市販後共にMedDRAを利用した電子報告を義務付けています。

    ・「SmPC(製品情報概要)」のガイドラインでは、記述する副作用の等の用語に、MedDRA用語を利用することなどが記述されています。

    ・Medication errors(投薬過誤)の内容を含む有害事象発生時のMedDRAを用いたコーディング、検索に関するガイダンス

    参照:

    EudraLex - EU Legislation :https://ec.europa.eu/health/documents/eudralex_en

    EMA Good pharmacovigilance practices :https://www.ema.europa.eu/en/human-regulatory/post-authorisation/pharmacovigilance/good-pharmacovigilance-practices

    https://www.ema.europa.eu/en/events/first-information-day-use-medical-dictionary-regulatory-activities-meddra-including-medication

    ICSRの伝送のためのEMEAのEudravigilanceへの登録に際し、EMAから照会されるMedDRAライセンスナンバーとは?

    EMAが照会するMedDRAライセンスナンバーは、MSSOのMedDRA契約利用者に付与される会員IDです。

    JMO会員の場合はJMO会員登録書にてお届けしているMedDRA IDをご連絡ください。

    Eudravigilanceについては以下のウェブサイトを参照(2020/11/01現在)

    ・Eudravigilanceについて:http://eudravigilance.ema.europa.eu/Decommissioned/Decommissioned.html

    ・Eudravigilanceの登録前の必要事項について:Obtaining MedDRA licence and EudraCT number :https://www.ema.europa.eu/en/human-regulatory/research-development/pharmacovigilance/eudravigilance/eudravigilance-how-register

    アジア諸国(中国、韓国、台湾等)でのMedDRA使用に関する規制は?

    <中国>

    市販前の臨床研究期間の関連情報、 医薬品臨床試験の重篤且つ予測できない有害反応報告 【E2A、MedDRA、E2B(R3);2018年5月1日から適用】

    ・市販後医薬品有害反応報告の関連情報 【E2D;2018年7月1日から適用】 【MedDRA、E2B(R3);2019年7月1日から適用可能】

    ・医薬品個別副作用症例の収集と報告に関するガイドライン 【2018年12月21日】発布制定

    ・市販医薬品臨床安全性に関する文献の評価のガイドライン試行版 【2019年6月18日】発出

    ・2022年から全面的に適用

    <韓国>

    ・国際医薬用語(MedDRA)韓国語版の運用、2021年全面開始を予定。ICH E2A、MedDRA、E2B(R3)等準拠

    ・国際医薬用語(MedDRA)韓国語版の配布:2019年9月11日

    ・国際医薬用語(MedDRA)用語選択考慮事項(PtC)韓国語版:2019年11月28日発布制定

    ・国際医薬用語(MedDRA)韓国語版の翻訳チェンジリクエストガイド:2020年07月9日

  • 用語集の追加・変更要請
    追加・変更要請(Change Request;チェンジリクエスト)とは?

    用語の追加、または再配置を要請する過程を追加・変更要請(Change Request;CR)と呼びます。

    MedDRA本体の用語の追加・変更要請には、simple change request とcomplex change requestの2タイプがあります。

    “simple change request”とは、MedDRA用語集の構造における基本語(PT)レベル以下でのあらゆる変更で、次のものが該当します。

    ・ PTまたはLLTの追加

    ・ PTまたはLLTのリンク変更

    ・ プライマリーSOCの変更

    ・ PTのLLTへの階層変更(Demote)

    ・ LLTのPTへの階層変更(Promote)

    ・ LLTのカレンシーフラグ変更

    “complex change request”は、HLT、HLGT、またはSOCに関わる変更です。

    MSSOは、会員からの追加・変更要請あるいは内部分析に基づき、complex changeを検討します。用語集へのcomplex changeは、通常、1年に1回(3月のバージョンアップ時に)行われます。

    一方、simple change requestの処理は、MSSOが受領してから原則として10労働日以内に完了(要請者に結果を連絡)させることになっています。

    また、SMQ用語の追加・変更要請も可能で、次のものが該当します。SMQのCRに対するMSSOでの処理の時間的制約は設けられていません。

    ・ 新規SMQ追加

    ・ SMQ名称変更

    ・ SMQステイタス変更

    ・ SMQ統合

    ・ SMQ移動

    ・ SMQ内容記述更新

    ・ SMQ 出典更新

    ・ SMQ 注釈更新

    ・ SMQアルゴリズム更新

    ・ SMQへのMedDRA用語の追加

    ・ SMQに属するMedDRA用語のステイタス変更

    ・ MedDRA 用語検索範囲更新

    ・ MedDRAアルゴリズム区分更新

    MSSOのChange requestプロセスとは?

    MSSOのプロセスは、会員からの追加・変更要請(CR)を確実に処理するためにいくつかのステップで構成されています。追加・変更要請された用語は、明白で、用語集の適用範囲に収まり、かつ、医学的に妥当で国際的に通用するものでなければなりません。

    提案された各CRは、MedDRA用語と認められる前に、MSSOが組織する国際的医学評価パネルによって、医学的に正確であると確認されます。また、CRがMedDRA用語として採用される前に、一連の品質管理チェックが行われます。CRがこれらの基準の何れかに不適合であればMSSOはその要請を拒絶し、拒絶に対する説明を含む通知を要請者に送信します。MSSOの詳細なCRプロセスにつきましてはMSSO Website (https://www.meddra.org/faq) >Change Requestsをご参照ください。

     MedDRAに新規追加される用語はどのように決定されるのか?

    MedDRAの契約利用者(JMO会員を含む)から追加・変更要請(CR)された用語は、次の基準が全て満たされた場合にMedDRAに追加することが承認されます。

    ・未収載の概念(用語)である。 

    ・あいまいでない。

    ・MedDRA用語の収載範囲内である。

    ・医学的に妥当である。

    ・MSSOが組織する国際的パネルによって国際的に受諾される。

    新規に追加・変更が承認された用語は次のバージョンアップまでの間 “Supplemental Changes”としてMSSOのWebsite、およびJMO Websiteの「暫定・追加用語(Supplemental Changes)」にも掲載されています。

    MedDRA暫定追加用語情報(Supplemental Changes)とは?

    次回のバージョン更新の対象となる情報の内、英語でPT/LLTが新規追加された用語とその日本語の集積リストをエクセルおよびASCII (TXT format)形式のファイルとしてWebsiteに公開している情報です。その内訳は

    ・「新規用語集積ファイル(JMO作成の日本語リスト)」

    ・「Supplemental Update Report(MSSO作成の英語全変更リスト)」

    の2種類です。

    新規追加用語のMedDRA内でのリンクの確認は、(Supplemental Update Report)でコード番号から検索して確認してください。

    Simple change requestの評価結果は、いつ頃届くのか?

    JMOはJMOコア会員から要請された内容および英語表現などを確認し、追加・変更要請受領後、通常、2日以内にMSSOへ送付します。要請内容および英語表現の確認に時間を必要とするため多少遅延する場合もあります。simple change requestの処理は、通常、MSSOが受領してから10労働日以内に完了させます(他の既存用語も含めた検討が必要な場合などで判断が保留され、10労働日を超えることもあります)。JMOはMSSOからの検討結果を入手後、速やかに要請者へその結果を連絡します。

    なお、JMOは、各処理段階の状況(追加・変更要請の受領、MSSOへの送付、MSSOから受領した結果など)を逐次、要請者に連絡し、調査が必要などの理由で処理が遅れる場合は、その旨を連絡しています。

    CRの内容によっては専門家による評価検討が長引く場合がありますので、何かご不明な点などがありましたら、ヘルプデスク迄お問い合わせ下さい。

    Change requestの 拒絶理由の公開は?

    JMO会員からの追加・変更要請(CR)でMSSOでの評価の結果拒絶されたものは、拒絶理由とともにJMO Website上に公開しています。MedDRA/Jデータ・関連文書等の【チェンジリクエスト処理情報】「MSSOで拒絶されたJMO会員からの要請用語」をご参照ください。

    小規模の企業がMedDRAへの用語追加を要請した場合、大きな製薬企業と同様に検討してもらえるのか?

    用語追加変更(CR)の要請が処理される際、処理の過程で使用するデータの中には要請された用語の採用に影響を及ぼしたり、バイアスが生じたりする可能性を排除するため、要請者を識別する情報は含まれません。つまり、各要請は、会員の規模その他の情報には影響されずまったく同等に扱われます。


    日本語付与の際の検討はどのように行われるのか?

    MSSOから送付された追加用語(英語)について、各種医学辞書(ドーランド図説医学大辞典、ステッドマン医学大辞典、日本医学会医学用語辞典、南山堂医学大辞典、標準病名マスター、ICD-10、その他学会用語集、領域専門辞書など)を参照するとともに臨床論文などを調査し、日本語表記案を作成します。また、必要に応じて専門分野の医学評価者による評価を受け、日本語表記および読みの案を決定します。

    また、既存日本語表記の変更(日本語表記の変更)および既存日本語のカレンシー変更はMedDRAバージョンアップと同時期に実施します。日本語表記の変更は、改訂時期に先立ち一定の期間JMO Websiteに変更案を掲載し、JMOユーザーからの意見を求め、提示された意見を踏まえて最終決定します。


    日本語表記に、英語の読みをカタカナで表記したものや英語の略語が付与されているのはどのようなケースか?

    例えば次のケースでは英語の読みをカタカナや略語で表記する方法を採用しています。

    ・ 英語のカタカナ表記が日本国内で医学用語として一般的に使用されているもの

    (例:メレナ、インフルエンザ、ポリープ、HIVキャリアーなど)

    ・ 物質名・手技名、略語など

    (例:クロール、CTスキャン、シンチグラフィ、ASAT、AIDSなど)

    用語の追加・変更要請は誰ができるのか?

    JMOとMedDRA/Jの利用契約を締結している組織(会社、団体等)の構成員であれば、どなたでも要請を出すことができます。但し、JMOでは円滑なCR処理のために、組織内のCR担当責任者にCRの案件を集約管理いただき、また、CRに当たっての留意点を十分ご理解いただき、適切なCR処理をお願いしています。Web画面でのCRサイトへのログインには「JMO ID」とパスワードの入力が必要です(JMO会員登録書にて各社の連絡責任者に通知、年度毎に更新されます)。


    無償で用語の追加・変更要請できる件数の制限は?

    平成23年4月から無償で用語の追加・変更(CR)を要請できる件数の制限は廃止されました。但し、JMOでは円滑なCR処理のために、組織内にCR担当責任者(部門ごと等、複数名も可)を取り決めていただき、十分な組織内検討後のCRをお願いしています。

    用語の追加・変更要請の方法は?

    用語の追加・変更はJMO Websiteからの要請をお願いします。Web画面から要請する場合は、 Websiteの「追加変更要請」で「JMO ID」とSパスワードでログインし、用語の追加・変更要請を呼び出します。画面に表示された必要事項を入力後、送信ボタンを押すと、自動的に電子メールがJMOに送信されます。用語の追加・変更要請(CR)の種別は次のとおりです。

    ・新規用語の追加

    ・既存用語の変更(階層変更、リンクの変更など)

    ・SMQの変更

    ・その他(カレンシーフラグ、日本語変更、日本語シノニム追加・変更など)

    やむを得ずファクシミリでの要請を希望される場合は、ヘルプデスクにご連絡ください。

    なお、CR追加要請を行った会員宛てには、JMO整理番号が付与された受領連絡メールが即日返信されます。当該CRの処理状況および結果は、MSSOから経過/結果が届きましたらご連絡いたします。各CRは専門家による評価検討が長引く場合がございますので、何かご不明な点などがございましたら、ヘルプデスク迄お問い合わせ下さるようお願いいたします。

  • バージョンアップ
    MedDRA/Jの改訂/更新に関する最新情報は何を見ればわかるのか?

    更新に伴う主な変更情報は

    ・「最新情報MedDRAバージョンXX.X」(What’s New)文書:改訂内容のサマリー

    ・「MedDRA/J VXX.X改訂情報(日本語情報を中心として)」(Version report)

    ・SMQs については、「MedDRA標準検索式(SMQ)手引書MedDRAバージョンXX.X」および「SMQスプレッドシート バージョンXX.X」を参照ください。

    MedDRA/J V xx.x改訂情報とは?またその利用法は?

    MedDRA/J V xx.x改訂情報は、英語のversion_report_xx_xを基に作成され、日本語特有の変更事項を含め改編した前バージョンから変更となったMedDRA用語をまとめたものである。また、MedDRA/J V xx.x改訂情報は主な日本語特有の項目は「日本語表記変更用語」「日本語カレンシーフラグ変更LLT」「リンク先HLTが変更されたPT」等で日本語関連を中心に変更情報と英語変更状況をまとめている。MedDRAのバージョン更新での変更内容を一覧表にまとめたExcel様式のファイル情報です。

    MedDRAリリースデータ(会員限定ページ)からも入手できます。バージョン変更に伴うデータベースの変更などにご利用できます。

    PTまたはLLTに変更があった場合、PTまたはLLTのコードも変更されるのか?

    MedDRAでは、例外的にスペル間違いなどで概念の変更を伴わない場合に、PTまたはLLTの表記が変更されますが、それらの用語のコードは変更されません。これらに該当しない場合はPTまたはLLTの新規追加となり、新コードが付与されます。

    英語のLLTがノンカレントに変更されるとどうなるのか?

    英語のカレンシーがノンカレントとされたLLTは、MedDRAから削除されずにノンカレント用語として残り、同時にその用語に対応する日本語表記用語もノンカレントとして存在する。

    MedDRAの利用として、ノンカレントの用語は、データ入力には使用しないというルールに従いコーディングでの使用しない。

    なお、バージョン更新時にノンカレント用語がカレント用語に変更されることがあります。

    日本語表記の付与されていないMedDRA用語について

    MedDRAの作成時、英語版のカレンシーフラグが「N」(ノンカレント)のものは、コーディングでの「使用しない」とされている。そのため原則として日本語表記は付与されていませんが、バージョン更新に伴い英語用語のカレンシー変更なされ、カンレントになった場合、日本語表記が付与される。また、MedDRAの作成時JARTからの由来語、あるいは日本語化検討の過程で付与された日本語は削除せず付与されています。

    バージョンアップ時に用語選択に関して注意すべき事項は?

    バージョンアップ時に変更が加えられることがあります。

    ・PT、LLTなど新規用語の追加。

    ・バージョンXX.0などのComplex changeの変更

    ・用語配置(階層変更)の変更(PT ⇔ LLT、PT  ⇔HLT ⇔ HLGT ⇒ SOC)

    ・プライマリーSOCの変更

    ・英語のカレンシーの変更(カレント⇔ノンカレント)

    ・日本語のカレンシーの変更(カレント⇔ノンカレント)

    ・日本語表記/英語表記の変更(同一コードであるが用語表記が変更)


    これらの変更に伴って旧バージョンでコーディングした内容と、新バージョンでコーディングした内容が変わることがあります。

    シノニムリストを作成している場合はカレント情報を見直す必要があります。

    ※バージョンアップ時の変更情報については各バージョンに提供されるバージョンリポートを参照ください。


    バージョン管理について

    MSSOが提供する「MedDRA BEST PRACTICES 文書」にMedDRAのバージョン管理について記載されています。

    バージョン管理手法は組織により異なりますので、こちらの文書を参考にご判断いただければと考えます。

    用語変更履歴の確認方法は?

    バージョン17.1以降に格納された用語の履歴を確認できるように、ASCIIファイルとして履歴ファイルが提供されている。

    履歴を確認する場合、以下の方法がある。

    1.JMOが提供するWebsiteから調べたい用語をオンラインMedDRA/J検索ツールで調べる方法(JMO ID/Sパスワードが必要):調べたい用語を本ツールで検索し、検索された用語の左側にあるHistマークをクリックすると履歴が表示され参照することができる。

    2.JMOが提供するオフライン検索システム(MedDRA/J Browser)で調べる方法(コア会員のみ):本ツールで調べたい用語を検索し右クリックで「履歴参照」を選び参照することができる。

    3.MSSOが提供する検索ツールを利用する方法(MedDRA ID/Mパスワードが必要):MedDRA Version 解析ツール(MVAT)と呼ばれるMedDRA用語の履歴が解析できるツールでMedDRA用語のバージョン間における変化(例えば、あるバージョンでLLTからPTへ昇格したバージョン情報、プライマリーの変更等の階層情報)を各言語版毎に確認できるインターネット上のアプリケーションです。これを利用する場合、JMOにお問合せください。

  • 用語検索およびツール
    提供されるMedDRA/Jのデータファイルはどのようなものか?

    MedDRA/Jのデータファイルは、MedDRAの構造を反映できる様にMedDRA用語を関連付けて再構築できるように、複数のテーブルデータファイル(ASCIIファイル)と更新時の差分ファイルとして提供され、MedDRA/JユーザーがMedDRA/Jファイルと差分ファイルを用いてリレーショナルデータベースを構築するように提供しております。

    これらのファイルを用いて格納されているデータを適切に関連付けて再構築する為に「MedDRA/J 配布ファイルフォーマット情報」(dist_file_format_**_*_Japanese.docx)を提供しています。ファイル構造の詳細および各テーブルの関連を説明するデータモデルが記述されていますのでご利用にはこれらの資料をご参考ください(注:**_* はバージョンを表す数字)。

    MedDRA/Jファイルのフォーマットは?

    MedDRA/Jは、1バイト文字はASCIIコードを使用し、2バイト文字はSift-JISコードを使用した”$”区切りのテキスト形式のファイルで提供されます。「MedDRA/J 配布ファイルフォーマット情報」(dist_file_format_**_*_Japanese.docx)に、ファイル構造の詳細および各テーブルの関連を説明するデータモデルが記述されていますのでご参照ください(注:**_* はバージョンを表す数字)。

    また、チェコ語版、ハンガリー語版および中国語版のように多言語版に多く用いられているUTF-8コードを使用したMedDRA/Jもご用意しております。

    MedDRA導入のためのハードウエアやソフトウエアの要件は?

    MedDRA導入のための特定のハードウエアやソフトウエアの要件は、日本語を扱える環境である必要がありますが、その他の要件はありません。本用語集は、複数のASCIIテキストファイルとして提供されます。MedDRA用語集と共に提供される説明文書に、ファイル間の関係が示されており、MedDRAテキストファイルを汎用されているリレーショナルデータベース言語(例:MS Access、Oracle)やSAS、JAMP等の統計ソフトへ、直接あるいはソフトウエアやアプリケーションを用いてインポートして利用できます。


    自社のシステムにMedDRA/Jをロードする方法は?

    自社のシステムにMedDRA/Jをロードする場合は、「MedDRA/J 配布ファイルフォーマット情報」(dist_file_format_**_*_Japanese.docx)文書に記述されているファイル構造、各テーブルの関連を示すデータモデルを参照し、目的とするデータベースの構築に必要なテーブル名、フィールド名・属性、テーブルジョインなどを確認の上、自社システムに組み込んでください。

    なお、JMOではOS等、固有のシステムやプラットフォームに関する情報または問合せについては、原則対応しておりません。

    (注:**_* はバージョンを表す数字)

    どのようなMedDRA用語の検索ツールがあるのか?

    MedDRAを利用する際、副作用症例情報、臨床試験情報などを管理するソフトウエア上でMedDRA用語参照機能を組み込むか、MedDRA用語の検索のために開発されたツールを利用することが可能です。MedDRA用語検索用ルールを自作する以外に、次のような用語検索ツールが利用可能です。MedDRA用語検索用ツールを自作する以外に、次のような用語検索ツールをご用意しています。

    ①“MedDRA/J Browser”(最新バージョンは4.0.Xです):スタンドアロンのPCのWindowsOS上で作動するMedDRA用語検索ツール。MedDRA用語検索、階層表示、展開(上層/下層展開)、tree構造表記、日本語シノニム対応、表示用語の詳細情報表示、SMQ用語検索、SOC階層構造表示、および詳細・一覧表示。 「ヘルプ」でマニュアルを表示。多言語をインストールすることで、日本語、英語表記検索後の多言語を併記表示できる機能を併せ持つ。

    ② “オンラインMedDRA/J 検索ツール”(最新バージョンは6.0です):JMOのウェブサイトで提供するオンラインツール。スタンドアロンPC上で機能する“MedDRA/J Browser”と同様に用語検索、日本語シノニム対応、表示用語の詳細情報表示、用語の上層・下層展開等のほぼ同様な機能を有する。

    ③”MedDRA Desktop Browser”:MSSO提供のスタンドアロンツール。英語以外の多言語(日本語を含む最大2言語)までを対比させて表示でき。MedDRA/J Browser とほぼ同様の機能に加え用語の履歴表示、日本語カレンシー、日本語シノニム表示も可能。

    ④ 情報処理関連会社などの第三者が開発し有償で提供(販売)されているMedDRA検索ソフト(症例管理システムを含む)

    なお、①~③の詳細は、各々のツールの「ヘルプ」を参照ください。

    日本語シノニムファイルの利用法は?

    医学薬学等の科学用語を同一英語に対して、日本語翻訳の場合、ひらがな、カタカナ、漢字等の異字体/それらが織り混じった形で複数の日本語表記が可能となっているが、MedDRAには、日本語と英語の関係を1対1に保つ、というルールがあり、英語表記の用語に対する複数の日本語表現を収載することはできません。そこで英語表記用語には対する別名、異字体等の日本語表記の同義語で簡便にMedDRA検索が可能となるようにJMOが開発したものが日本語シノニムファイルです。

    JMOではこの複数の日本語表記のうちMedDRA用語(LLTに関連付けたもの)として収載されなかった用語を日本語シノニムとして整理し、MedDRA/Jユーザーが共有してMedDRA/J用語検索に使用できるよう、電子ファイルとして提供しています。日本語シノニムファイルは、MedDRA/Jのバージョンアップ更新後、約1か月後にJMOのホームページにアップデートされます。

    このファイルの詳細についてはダウンロード時に提供される、日本語シノニム送付状内の「日本語シノニム MedDRA/JバージョンXX.X対応版の提供について」および「MedDRA/J 配布ファイルフォーマット情報MedDRA/J バージョンXX.0」をお読みください。

    なお、日本語シノニムはあくまで目的とするMedDRAの採択用語を効率的に検索するための用語であり、行政報告などには対応するMedDRA/J用語としては使用できないことにご注意ください。

  • MSSOの利用規約とサービスなど
    MSSOの利用契約区分は?

    MSSOとJMOの利用契約区分・利用料金は若干異なります。これはMSSOの利用契約区分・利用料金はMedDRA Management Committee会議(MSSOを管理監督するICHの枠の中の会議)で協議、決定されるのに対して、JMOの利用契約区分・利用料金はJMB会議(JMOの活動を管理監督する国内の会議)で決定されるためです。

    MSSOの契約区分は次の4種です。

    ①Regulatory Authority

    ②Non-Profit / Non-Commercial(医療機関、教育機関などが対象)

    ③Commercial(会社の売上げ規模による8区分)

    ④System Developer

    なお、日本国内に本社を置くJMOの会員会社が、その100%海外子会社のためなどにMSSOと直接利用契約を締結し、直接MSSOのサービスを受けることは可能です。

    MSSOのWebsiteでは、どのようなものが利用できるのか?

    MSSO(MedDRA Maintenance and Support Services Organization:国際維持管理機関)のWebsite (URL : https://www.meddra.org/) は、パブリックエリアと会員エリアに分かれています。JMOの契約利用者もMedDRAの概観、MedDRAへの契約利用、MSSO研修、サービス、ドキュメントライブラリー、SMQ、アナウンスメント、活動・イベント、連絡先、FAQなどの一般的な情報をパブリックエリアで参照することが可能です。会員エリアを参照する、あるいは会員限定のファイルをダウンロードするにはMSSOが発行するIDとパスワードの入力が必要です(JMO ID/PWではアクセスできません)。

     MSSO MedDRA ユーザーグループミーティングとは?

    MSSOは、MedDRAの利用者とMSSOがMedDRAの使用と導入において学んだ教訓を共有することを目的として、MedDRA ユーザーグループミーティングを開催しています。

    ユーザーグループミーティングは、用語集の充実やMSSOが提供するサービスへの変更案に対するディスカッションの場としての役割をも果たします。


    JMOの契約利用者の100%出資の海外の子会社がMSSOのサービスをうけるには?

    MSSOのサービス(ヘルプデスク、ユーザー会への出席、CRの提出、MSSO Website ユーザーページへのアクセス等)を受けるにはMSSOとの間に利用契約を締結してください。但し、その親会社がJMOとコア会員区分での利用契約を締結している必要があります。

    JMO契約利用者の100%出資子会社とMSSOとが利用契約を締結する場合は、MSSOの契約利用区分に基づき設定された区分の2ランク下の区分の利用料(他例えば、「Level 4」の区分の場合は「Level 2」の区分)が適用されます。詳細については契約時にMSSOにご確認ください。


    日本国内法人がMSSOと直接MedDRA利用契約を締結してMSSOサービスを受けたい場合?

    日本国内法人がMSSOと直接MedDRA利用契約を締結してMSSOサービスを受けたい場合は、その法人はまず第一にJMOコア会員へお申し込みの上、当財団とMedDRA利用契約を締結ください。JMOコア会員登録の完了を持って、MSSOとの直接契約が許容されます。

  • JMOとの利用条件/利用契約
    MedDRA/Jを契約利用するには?

    利用区分・費用」より、御社の業務内容に相当する区分を確認の上、オンライン申込みのページよりお申し込みください。利用契約書の取り交わし手続きをします。

    JMOとの利用契約の有効期間は?

    契約の有効期間は4月1日から翌年の3月31日までです。

    年度の途中から利用契約した場合も当該年度末(3月31日)までとなります。

    契約の更新手続きは?

    利用契約は自動更新です。

    但し、事業内容が“医薬品関係”に該当する方は、直近の年間医薬品売上高により次年度の年会費が決定することから、毎年度末前(例年1月)に契約更新に関する確認手続きをしています。

    海外にある本社がMSSOと契約していれば、国内の100%子会社はJMOと契約なしでMedDRA/Jを利用できるのか?

    本社を経由してMedDRA/Jを入手することは可能です。なお、JMOと契約されていない場合は、JMOが提供している種々のサービス(日本語での追加・変更要請、JMO会員専用Websiteへのアクセス、オンラインMedDRA/J検索ツールの提供、JMOヘルプデスク、JMOユーザー会への参加など)の対象外となります。

    MedDRAを使用するデータ処理を海外のCROに業務委託する場合の留意事項は

    MedDRA使用についての原則は次のとおりです。

    ①MSSOとの契約で、JMOは日本国内に本社を持つ企業とのみ利用契約が締結できるとされています。従って、海外に本社があるCROでMedDRAを利用する場合はMSSOの取り決めが適用されます。

    ②MSSOでは、MedDRAに関する業務の委受託の際には、MedDRAの利用形態の如何にかかわらず、委託者および受託者の双方がMedDRAの契約利用者であることを要求しています(JMOでは、日本に本社があるJMO契約利用者(コア会員_医薬品関係 区分)が日本に本社がある受託業者に業務を委託する場合は、業務委託者のMedDRA/J利用の契約下で業務受託者が当該受託業務に限定してMedDRA/Jを利用することを認めています)。

    以上から、海外に本社がある受託業者にMedDRA使用する業務を委託する場合は、CROなどの受託者がMSSOと直接MedDRA利用契約を締結している必要があります。

    また、②の取り決めがあることから、日本に本社があるJMO契約利用者が海外のCROなどにMedDRAを使用する業務を委託する際に、業務を受託したCROなどから委託者が正当なMedDRAの契約利用者であるかどうかを確認されることがあります。その場合は、本社がJMO契約利用者である旨を業務受託者に連絡してください。業務受託者から更に追加の確認などを求められることがあればJMOのヘルプデスクにご相談ください。

    なお、国内外にある子会社が日本国内の親会社の100%出資の子会社ではない場合は、JMOあるいはMSSOと個別のMedDRA利用契約が必要ですので、ご注意ください。


    業務委託した海外のCROでMedDRAを使用する場合の確認事項とは?

    JMO契約利用者が、海外のCROなどにMedDRA利用を含む業務委託を行う場合、委託先のCROから委託元のJMO会員が正当なMedDRAの契約利用者であるかどうかを確認してくることがあります。その場合、日本国内に本社を持つ会社の場合は本社がJMO契約利用者であることを業務委託先に連絡してください。委託先から更に追加の確認などを求められることがあればJMOのヘルプデスクにご相談ください。

    なお、EMEAのEudravigilanceへの登録に際し、ライセンスナンバーを照会された場合は、JMO IDをご連絡ください。


    MedDRA/J利用契約の解約を希望の場合

    MedDRA/J利用契約の解約をご希望される場合は、文書フォーマットを参考に通知文を作成頂き、解約希望日の1か月前までに下記の送付先に郵送してください。なお、通知文はご契約代表者様(=MedDRA/J利用契約書における記名・捺印者)名にて作成ください。

    また、年度の途中で解約される場合でも、お納め頂いた年間利用料は返金致しませんことご了承ください。


    文書フォーマット


    文書の郵送先

    〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-12-15 日本薬学会 長井記念館

    一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 JMO事業部

  • 会員登録など
    「JMO会員」とは?

    当財団(JMO)とMedDRAに関する利用契約を締結している組織体(企業、施設、機関など)がJMO会員です。

    「コア会員」と「Web会員」の利用サービスの違いは?

    「コア会員」は、JMOから提供される全てのサービス(オンライン検索システムへのアクセスも含む)の利用が可能です。

    「Web会員」は、オンライン検索システムへアクセスしてMedDRA/Jをご利用頂きます。ダウンロードにより、MedDRA/Jアスキーデータおよびデスクトップ検索ツール等は取得できません。また、MSSO提供オンラインツール(WBB、MVATおよびMMB)へのアクセスに必要な ID/PWは提供しません。サービスのページにJMOの主なサービスとして概要を紹介しています。

     「アカデミア利用」とは?

    MedDRA/Jを医学および薬学などに係わる教育、学術研究に関する情報処理に限定した非営利・非商業活動のための利用とします。アカデミア利用の区分では MedDRA/Jを臨床試験や医師主導の治験などのデータ処理に利用することはできません。副作用報告のみに利用することは可能です。

    なお、同目的の利用の場合においても、法人単位でのお申込みが原則で、個人単位ではご利用になれません。


    JMO会員に発行されるIDとパスワードは?

    当財団とのMedDRA/J利用契約が成立すると、「JMO会員登録書(JMO ID / PW)」を発行し、JMOから連絡責任者様宛てに届けられます。

    JMO Websiteで提供される種々のサービスにアクセスする際、ID/PWの入力が要求されます。

    ID / PWの種類および主な用途等は次のとおりです。



    ID/PW の種類
    主な用途等

    コア会員

    Web会員

    JMO ID

    ・JMO会員ページへのアクセスに必要

    ・契約法人(JMO会員)に1つ発行します

         

        

    Sパスワード               

    (旧パスワードと同様)

    JMO IDとあわせてJMO会員ページへのアクセスに必要

    ・年度毎に更新

    JMO会員区分に応じてページへのアクセス制御されています

         
        
    Kパスワード

    ・特定ページへのアクセスに必要

    MedDRA解凍パスワードを取得の際に必要

         
        
    MedDRA解凍パスワード

    MedDRAリリースデータのUnzipに必要

    ・バージョン毎に発行しています

         
         
    MedDRA ID

    MedDRAツール(WBBMMBMVAT)にアクセスのためのID

         
         -

    Mパスワード

    (旧Passwordと同様)

    MedDAツール(WBBMMBMVAT)にアクセスのためのパスワード

    ・年度毎に更新します。

         
         -

    会員登録情報のページで確認できること

    ・契約概要(契約法人名、JMO IDJMO会員区分、契約期間)

    ・登録メールアドレス(連絡代表アドレス利用者アドレス)が確認できます

    連絡代表アドレスは、利用申込み(契約更新)の際に、各社の連絡責任者として登録した内容です。原則1ユーザー1アドレスの登録を承っております。

    利用者アドレスは、1ユーザーにつき複数アドレスの登録が可能となっております。


    連絡代表アドレスおよび利用者アドレスは、どちらもメール配信の対象アドレスとしてリストされます。

    会員登録情報ページへのアクセスには、JMO IDとSパスワードが必要です。詳細はこちらをご確認ください。

    JMO会員(組織)の連絡責任者の登録変更方法は?

    連絡責任者(連絡代表アドレスも含む)の変更を希望の場合は、登録情報の変更申請のフォームからJMOまでご連絡ください。

    利用者アドレスの変更(追加・削除)方法は?

    利用者アドレスの変更を希望の場合は、メーリングリスト登録変更画面上、各ユーザー様の操作にて変更(追加・削除)することが可能です。


    詳細はこちらをご確認ください。


  • JMO会員セルフサービスシステム(JMO SSS)について
    JMO会員セルフサービスシステムとは

    JMO会員がセルフサービスにて各種照会サポートを受けるためのサービス機能です。

    オンライン上にて本機能から貴殿(法人)のJMO会員登録に関する情報が確認できます。

    対象ID/パスワードにより開示取得できる方に条件があります。


    アクセス案内 ・JMO ID/Sパスワード照会ページの入口はどこ?

           ・Kパスワード、MedDRA解凍パスワード照会ページの入口はどこ?


    照会対象主な用途等各種情報を取得できる方
    JMO ID

    ・JMO会員ページへのアクセスに必要

    ・契約法人(JMO会員)に1つ発行します

    ・連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー

    ・利用者アドレスとして登録済みのユーザー

    Sパスワード

    (旧パスワードと同様)

    ・JMO IDとあわせてJMO会員ページへのアクセスに必要

    ・年度毎に更新

    ・JMO会員区分に応じてページへのアクセス制御されています

    ・連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー

    ・利用者アドレスとして登録済みのユーザー

    Kパスワード

    ・特定ページへのアクセスに必要

    ・MedDRA解凍パスワードを取得の際に必要

    ・JMO IDとSパスワードにて認証の上、連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー

    MedDRA解凍

    パスワード※

    ・MedDRAリリースデータのUnzipに必要

    ・バージョン毎に発行します

    ・JMO会員区分が”コア会員”であって、JMO ID

    ・Sパスワード・Kパスワードにて認証できる方

    Web会員はサービス対象外のため提供しません

    JMO ID の照会は?

    確認できる方の条件

    ・連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー
    ・利用者アドレスとして登録済みのユーザー


    確認方法はこちら

    Sパスワードの照会は?

    確認できる方の条件

    ・連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー
    ・利用者アドレスとして登録済みのユーザー


    確認方法はこちら

    Kパスワードの照会は?

    確認できる方の条件

    JMO IDSパスワードにて認証の上、連絡代表メールアドレスをお持ちのユーザー


    確認方法はこちら

    MedDRA解凍パスワードの照会は?

    確認できる方の条件

    JMO会員区分がコア会員であって、JMO IDSパスワード・Kパスワードにて認証できる方


    確認方法はこちら

  • JMOのサービス
    JMOメーリングリストとは?

    MedDRA/J利用契約者(JMO会員)でメール配信を希望される方はメールアドレスをJMOに登録ください。

    MedDRAに関する最新情報を電子メールでお知らせします。

    本サービスはJMO会員限定のサービスです。連絡責任者の方のメールアドレスは連絡代表アドレスとして自動的に登録されています。その他の方でこのサービスをご希望の方は、メーリングリスト登録変更ページにて各ユーザー様が登録管理いただけます。

    JMOヘルプデスクとは?

    JMO会員からのMedDRAに関する質問やご利用に関する質問など様々なお問合せに対応しています。JMO会員専用の「ヘルプデスク」よりお問合せ頂くことにより、迅速な回答が可能となります。JMO会員の方はヘルプデスクをご利用ください。

    JMOユーザー会とは?

    JMOユーザー会は、原則ユーザーからのテーマ募集型の会合で、ユーザー間のMedDRAに関する情報交換、交流等を目的としている。

    ・MedDRA/Jの利用契約をしているすべてのJMO会員が参加可能で、参加料は無料です。

    ・年1回。東京/大阪(または両方)で開催

    ・主な行事は

    ①ユーザーからのMedDRAの利用についての発表、②アカデミア、規制当局(PMDA等)からの特別講演、③ユーザー、間のMedDRAに関する情報交換。④JMOからMedDRAに関連する近年の動向、国内外の規制関連などの情報提供など。

    ・記念行事等がある場合、海外からの来賓者による講演を行っている。

    バージョンアップ説明会とは?

    バージョンアップ説明会はJMOユーザーを対象とし、MedDRAのバージョン更新後に、開催する会合です。

    ・原則、対面式会場での説明会ですが、Webinar型、資料掲載型が取られることがある。

    ・MedDRAの更新に伴う、MedDRAに関する最新の情報を提供することが目的。

    ・原則、年2回(春、秋)に東京と大阪に会場を設け対面式の会合で、それぞれで開催致します。

    JMOの契約利用者以外も研修に参加できるのか?

    オープンセミナーとエッセンシャル研修を受講することは可能です。

    但し、エッセンシャル研修の受講費用は契約利用者と異なりますので、非会員としてお申し込みください。

    なお、コーディング研修とSMQセミナーは、MedDRA/Jの契約利用者のみを受講対象としています。

    状況によりセミナー形式や受講対象を変更する場合がありますので、各開催回のアナウン内容を再度ご確認ください。

  • MedDRA/J利用上のノウハウ
    MedDRA/Jを利用する上で参照すべき文書・資料は?

    MedDRA/Jを利用するためには次の資料を参照されることが推奨されます。


    MedDRAバージョンアップ時に配布される文書・資料

    文書名(日本語版)
    原タイトル(MSSO)
    備考
    ICH国際医薬用語集(MedDRA)バージョンxx.x手引書
    MedDRA Introductory Guide Version xx.x 
     MedDRAの手引書(配布) 
    最新情報MedDRA Version xx.x 
    What's New-MedDRA
     Version xx.x 改訂情報等解説書 
    MedDRA標準検索式(SMQ)手引書
    MedDRA バージョンx.x SMQ Introductory Guide Version xx.x
    SMQの手引書(配布) 
    MedDRA/J 配布ファイルフォーマット情報 MedDRAバージョンXX.X
    MedDRA Distribution File Format Document MedDRA Version XX.X
    MedDRA/Jのデータファイルおよび差分ファイルの説明書 
    MedDRA/J V xx.x改訂情報
    JMOオリジナル
    MedDRA/Jの改訂情報の説明 
    MedDRA Introductory Guide(MedDRA手引書)とは?

    MedDRA手引書は、MedDRA開発の経緯(“どのようにして(how)、なぜ(why)”)の概略、およびMedDRAの基本構造・適用範囲・ルールの手引きが記載されています。

    この文書の出発点はICHのM1EWGでの合意文書です。その後MedDRAのメンテナンスにより変更されたルールおよび内容が掲載されています。MedDRAの各バージョンリリース時に改訂され、JMOのWebsiteから入手可能です。

    MedDRAのSOCリストの表示順について

    ・MedDRAのSOCリストの表示順は、「英語アルファベット順」と「ICH EWGで合意された国際合意順:IAO ; Internationally Agreed Order)」の二つがあります。

    ・ICH会議では複数の言語で作成されるMedDRAに対して、共通するアルファベット順はないことから、どの言語でも共通のになる国際合意順を定めています。国際合意順は、MedDRAと共に配布されるIntl_ord.ascファイルに必要な情報が入っています。

    欧州EMAのガイドライン(Module)では副作用の表示についてMedDRAの国際合意順を使用することが記載されている。例えば、「ModuleVIIの「VII.B.5.6.3.  PSUR」の項目で「市販後データソースの累計および中間のサマリーテーブル」やVII.B.5.6.2. PSUR サブセクション「臨床試験に基づく重篤有害事象の累積サマリーテーブル」では「国際合意順での記載」が求められている。

    副作用報告の各用語に対するプライマリーSOCの使用に関する規定はあるか?

    現時点で、有害事象報告におけるプライマリーSOC使用に関する公表されている規制情報はないようです。しかしながら、MedDRAは規制機関と医療産業の間の合意により作られたもので、各PTのプライマリーSOCの設定基準も含まれており、集計に際してはプライマリーSOCの使用が好ましいとご理解ください(プライマリーSOCを用いたデータの提示についてはICH活動の一環で作成された「MedDRA Data Retrieval and Presentation : POINTS TO CONSIDER;MedDRAデータ検索及び提示:考慮事項」の記述を参照ください)。

    プライマリーSOCを使用することにより下記の利点が得られます。

    ・ 製薬企業などと行政当局との間において同一の取りまとめが可能です。

    ・ 集積データのアウトプットにおいて、事象の重複集計が防げます(セカンダリSOCを使用すると、同一の事象が複数のSOCで重複集計され混乱を招く恐れがあります)。

    PTC(Points to Consider)関連文書とは?

    ICH活動の一環としてMedDRAユーザーのために作成されたMedDRAの利用に関しての国際的な標準を示すガイドで、規制上のガイドラインにするのではなく“Living document”として必要時に改訂するとされ、表題も”Points to Consider:考慮事項“とされました。ICHの運営委員会の了解の元に設置されたM1-PTC-WGで作成およびメンテナンスが行なわれている、オフィシャルなICH活動の成果物です。PTC(Points to Consider)関連文書とは以下の文書を指します。

    MedDRA 用語選択:考慮事項(MedDRA Term Selection:Points to Consider)

    MedDRA データ検索と提示:考慮事項(MedDRA Data Retrieval and Presentation: Points to Consider)

    MedDRA考慮事項:コンパニオンドキュメント

    MedDRA BEST PRACTICES: MedDRAの実装と使用に関するMSSOの推奨 

    MedDRAの新バージョン導入後に新バージョンによる再コーディングは必要か?

    各組織ではMedDRAの変更内容をレビューし、その結果必要であるとみなした変更を実施することが考えられます。このレビューには英語版のカレンシーフラグがノンカレントになったLLTのレビューと再コーディング、新たに追加された用語と報告者用語のマッチングなどが含まれると考えられます。また、日本語表記の変更も同様にレビューの対象に含めることが必要です。MedDRAのバージョン管理の考え方や方法につきましては、「MedDRA BEST PRACTICES: MedDRAの実装と使用に関するMSSOの推奨 (2018年)」をご参照ください。

    MedDRA用語の末尾にあるNECやNOSは、それぞれどのような意味があるのか?

    非特定用語(NOSおよびNEC)

    ・NECは、「Not elsewhere classified」の略で、「他に分類されない」(他のHLT(HLGT)に分類できない)ことを意味している。

    MedDRAでは、NECは、HLTおよびHLGTのみ使用されており、現在、PTやLLTには使用されず、過去に「NEC」が付与されていたPT/LLTの用語は、すべてノンカレント(英語)とされています。

    ・NOSは、「Not otherwise specified」の略で、「他に特定されない」(「詳細は不明である。これ以上特定できる情報が得られない」)ことを意味する。原則、LLTとして収載しており、Ver. 6.1以降は「NOS」の付与された用語追加せず、従来、「NOS」の付いたPTはすべてLLTに格下げされている。

    これらの略語はWHO ARTやICD(国際疾病分類)などの用語集でよく使用されており、MedDRA開発時に種々の医薬関連の用語集から多くのNECあるいはNOS付用語がMedDRAに取り込まれました。その取扱いは種々の変遷を経て、現在に至っている。

    これらの解説は、「ICH国際医薬用語集(MedDRA)」の手引書を参照下さい。


    コーディング結果のQA/QCの方法は?

    組織内の選択用語(コーディング)の正確性、一貫性などをチェックするために決められた方法はありませんが、JMOで実施したユーザーへのアンケート調査結果では次のような方法があります。

    1.複数の人による入力・および確認

    ・ ダブルチェック、ダブルコーディング

    ・ 複数メンバーによる確認、第三者による点検・確認

    ・ 毎週DMを含めた関係者複数で討議

    ・ 担当者、QC担当者、評価委員会、安全性部門長、医学的専門家による確認

    2.担当・責任者によるチェックおよび確認

    ・ 責任者によるチェック、責任者による承認

    ・ QC担当者によるチェック

    ・ 専任者によるチェック、医学専門家によるチェック

    ・ 組織内の(副作用)評価委員会で確認、症例検討会などでの確認

    3.一定時期にまとめてチェックおよび確認

    ・ 市販後-PSUR(定期報告時)作成時に点検

    ・ 治験-データ固定時に点検

    ・ バージョンアップ時にコーディング妥当性を評価

    ・ リスト出力によるコーディング結果の目視確認

                                                                                          どの方法を採るかは各組織の事情によりますが、コーディング後のチェックおよび確認が一貫性がある正確なデータを蓄積するために必須のことと考えられ、組織内のコーディングルールの作成と文書化が望まれます。MedDRA考慮事項(PTC):用語選択の2.2 品質保証に述べられているように、一貫した用語選択を推進するために、各組織は用語選択の方法、品質保証の手順をそれぞれのコーディングガイドライン(マニュアル)として文書化することが推奨されており、その基本的考え方はPTC「用語選択」と一致している必要があります。データ収集のための様式を慎重にデザインするとともに、臨床試験担当医師、医薬情報担当者など、データ収集過程に携わる者に対して教育を行うことによって、より明確なデータを収集することが可能になります。用語選択結果は適任者(医学的背景あるいは関連する経験があり、かつ、MedDRA使用の訓練を受けた者)によってレビューされる必要があります。オートエンコーダーなどのITツールによる用語選択の結果が、報告された情報を十分に反映し、かつ、医学的に意味をなすものであるために、人による最終チェックが必要です。更なる情報は、データの質に関する事例とガイダンスが詳述された「MedDRA考慮事項:コンパニオンドキュメント」の第2章 をご参照ください(付録4.2項を参照)。

    SOC「臨床検査(Investigations)」とSOC「外科および内科処置(Surgical and medical procedures)」には似たような用語があるがその分類の基準はどのようなものか?

    「臨床検査」とはMedDRAでは臨床的な検査室での検査(生検を含む)、放射線検査、身体的診察、生理学的検査(例:肺機能検査)などを指しており、SOC 「臨床検査」に含まれるPTは臨床検査法とその定性的結果に限定されています。一方、SOC「外科的および内科的処置」は、外科および内科的処置に関する用語のみを含み、医薬品の適応対象に関連した状態、あるいは病歴としての有害事象の治療として適用されることがあります。例えば「胆管造影(Cholangiogram)」、「内視鏡検査(Endoscopy)」などの「診断法(diagnostic procedure)」は、SOC「臨床検査(Investigations)」の下位に配置されています。一方で、「子宮摘出(Hysterectomy)」や「白内障による水晶体摘出(Cataract extraction)」のような「治療手技(therapeutic procedures)」はSOC「外科および内科処置(Surgical and medical procedures)」の下位に配置されています。


  • その他
    文献にMedDRA用語を引用するには?

    MedDRA用語を例示として引用することは差し支えありませんが、引用転載する場合は多くとも1,000語未満としてください。

    また、MedDRAを引用した場合、当該論文中に次の2点をご記載ください。

    ①MedDRA®は、医薬品規制調和国際会議(ICH)が開発した医薬品規制用語集であり、著作権はICHが保有している。

    ②MedDRA®は医薬品規制調和国際会議(ICH)の登録商標です。

    ③MedDRA用語を引用した場合は、引用した論文の写しをJMOにご提示願います。

    提供ファイルの保存形式

    ・MSSO/JMOから提供されるMedDRAの文書ファイル(MS-Officeの拡張格子)の形式が、バージョン16.1から変更になりました。

    ・Microsoft Wordは「docx」ファイル(Microsoft Office 2007以降のファイル形式)

    ・Microsoft Excelは「xlsx」ファイル(同上)

    各ファイル形式に対応したMicrosoft Officeのアプリケーションにてご利用ください。


    ・なお、旧バージョンのOfficeではファイルを開く際に不都合が生じる可能性がありますが、Microsoft Office 互換機能パックの導入または、対応したMicrosoft Officeの導入などをご検討下さい。詳細はMicrosoft Officeのwebsiteをご参照下さい。

    アップル社MacPCでJMOが提供するWebブラウザーでの検索が可能か?また、アップル社MacPCでJMOが提供するデスクトップブラウザーでの検索は可能か?

    現在、提供されているiOS(14.0.1など)上で稼働するSafariを用いて、JMO WebsiteのオンラインMedDRA/J 検索ツールは現在のところ稼働しますが、本ツールはWindows上での検索用として作成されております。Windows Microsoft Edgeのご使用を推奨してます。

    なお、MacOS上でWindowsエミュレーターを用いての Microsoft Edge の動作は確認しておりません。

    MedDRA中に収載されている略語と補足説明一覧

    「MedDRA中に収載されている略語と補足説明一覧 」につきましては、MSSOがWebで公開しているリストに日本語の説明を付記しましたのでMedDRA中に収載されている略語と補足説明一覧をご参照下さい。バージョンアップ毎に改訂します。

    MedDRA関連の略号一覧

    MedDRA関連の略号をまとめましたのでご利用ください。略号(英語)がアルファベット順に配置され、それぞれに原語(英語)、日本語訳、備考欄が付いています。随時改訂します。

    MedDRA 関連文献リスト
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